真の神の愛を示されて

私は、千葉県の農家に生まれました。家族は、両親と兄、父方の祖父の5人でした。

家には神棚と仏壇があり、毎朝父が仏壇に供え物をしてお線香をあげ、手を合わせることを習慣とし、その姿を見て育った私は、何かあると仏壇の前で手を合わせて願い事をするようになっていました。 幼い頃は、祖父と楽しく過ごした記憶が今でもあり、優しい祖父でしたが、私が就学する前に亡くなりました。
地元の小・中・高校を卒業し短大進学のため上京し、独り暮らしを始めました。短大1年の冬、母が仕事中に大けがをして入院、暫くの間安静にしなければならず、働けなくなってしまいました。
両親からの仕送りに頼っていた私は、これ以上学校を続けることは難しいと思い短大を中退し、東京での自立生活をすることにしました。

仕事探しをと考えていたところに、当時虫歯の治療で通っていた歯科医院でアルバイトをしていた二人の友人がおり、そのうちの一人が暫く休むことになったので、歯医者さんから友人の代わりに働きませんかと声をかけてくださり、アルバイトを始め数か月後には感謝なことに社員として雇用してくださいました。

実は私は、小学生の高学年頃からずっと占いに興味関心があり、自分の性格や将来に対する不安な思いを強く持っていたのです。
アンケートの中に関心のあるものに印をつけるようにとあったので、『占い』の言葉につけました。数日後、手相と姓名判断の案内の手紙が届き、迷うことなく出掛けて行くと、とても耳触りの良いことも言われたのですが、それだけではなく「先祖が霊界で苦しんでいるので、そこから救うために印鑑と壺を購入して供養するように」とのことでした。 私は真っ先に祖父を思い出し、何とかしなければとの迫りを受けて購入したのです。

それから毎日仕事が終わると三軒茶屋までビデオを観て学ぶため、半年間通い続けました。天地創造、塩狩峠、十戒などの映画から始まり、聖書を用いての学びなど大変興味深いものでした。 特に聖書の創世記1章1節『初めに神が天と地を創造した』27節『神はこのように、人をご自身のかたちに創造された』このみ言葉を通して神様が天地万物の創造主であることを知り、大きな感動を覚えると共に聖書を読み始めるきっかけとなりました。

二回の修養会を経てついに世界基督教統一神霊協会であることが明かされました。原理の教えに夢中になり、私の異変に気付いた友人たちからある日ランチの誘いがあり出かけたところ、着いた先はプロテスタントのキリスト教会でした。
「お願いだから一緒に行って話を聞いてほしい」と懇願され、不本意でしたが足を運びました。すると、元統一教会の信者だったという女性から体験談を聞き、その後聖書のヨハネの黙示録が朗読され、22章18節以降の御言葉にハッとさせられました。

『~もし、これに付け加える者があれば、神はこの書に書いてある災害をその人に加えられる～』統一教会では、文鮮明教祖を再臨のメシアと教えているのです。
聖書の中にはその様な言葉はないことに気づき、自分は間違っていると思い、牧師先生の勧めを受けて、すぐにその場で統一教会に連絡して脱会の意思を伝えました。
周りの人たちに大変心配をかけてしまい申し訳ない思いでいっぱいになり、田舎に戻ろうかと考え部屋を片付けていた時、『主を求めよ。お会いできる間に。近くおられるうちに、呼び求めよ。』イザヤ書55章6節のみ言葉が目に留まり、本来の意味とは違うようですが、その時の私には、田舎には教会がないから東京にいるうちに神様を求めるようにと思わされました。

それから間もなくして教会で話をしてくれた女性から、教会に誘っていただきクリスマスの特別礼拝に足を運んだ時のこと、説教者の福澤満雄先生が両手を広げて「イエス様はあなたの罪のために十字架にかかって死んでくだったのです」と何度も繰り返し語っておられた事がとても印象的でした。
そして福澤先生の教会の礼拝に参加させていただいた時のこと、讃美とともにとめどなく涙があふれて止まらなくなり、不思議な体験をしました。そして帰り際に、福澤先生が三浦綾子さんの本を貸してくださり映画でも見たことのある塩狩峠を読みました。 すると、塩狩峠での列車事故の場面で、乗客の命を救うために主人公の鉄道員自らが体を客車の下敷きにして止めたところを読んでいるとき映画のシーンが思い出され、私の魂が滅びることがないように、私の罪のために十字架で死んでくださったイエス様の姿を感じたのです。
神様の愛がはっきりとわかったのです。すぐに福澤先生に連絡をし、イエス様を信じますと話し洗礼を受けたい旨を伝え1988年4月3日受洗の恵みにあずかりました。

『神はその独り子を世に遣わし、その方によって私たちに命を得させてくださいました。ここに愛が私たちに示されたのです。』 Iヨハネ4章9節

ハレルヤ！

S.M

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公開日 2022年9月30日